Exoid ／
ナノ粒子マルチアナライザー特長

qNanoより採用しているTRPS（Tunable Resistive Pulse Sensing）技術はそのままに、消耗品のナノポアを使用します。 Exoidのナノポアセットアップ機能があれば、事前にナノポアの個体差の確認が可能。 よりサンプル粒径に合ったナノポアの選択が可能で、サンプル粒子のナノポアへの目詰まり軽減が可能です。

圧力モジュールの統合

qNano のVPM（プレッシャーモジュールシステム）に代わり、Exoidは新たに自動圧力ユニットを本体に統合し、正確性、一貫性、運用性を改善しました。

ハードウェアの改良

ハードウェア再設計し、qNanoとの比較においてバックグラウンドノイズの大幅な軽減に成功しました。ダイナミックレンジが広がり、より小さい粒子検出の信頼性を高めました。

測定と解析の異なるソフトウェアによるユーザビリティの向上

従来は測定と解析が同一のソフトウェアで、測定作業と過去の取得データの解析は同時進行できませんでしたが、測定と過去の取得データの解析が並行して実施可能になり、解析に関わる時間が短縮されました。 また測定作業中に解析のソフトウェアを立ち上げることで結果の閲覧をしながらの測定も可能となりました。

　ナノポアを挟んだ溶液中に電圧をかけると溶液中に含まれるナノ粒子が細孔を通過します。その際、電気抵抗ナノパルスが発生します。
ナノパルスは粒子の体積を示しており、長いパルスほど体積の大きい粒子となります。
　Exoidでは粒子を「1個ずつ」カウントするため、高分解能なサイズヒストグラムを取得します。

電解溶液中のパルスは毎秒50,000回モニタリングしています。 検出したパルスより下記内容を解析することが出来ます。

①　パルスの大きさ　→　粒子の体積に比例します、 ②　パルスの幅　→　粒子の速度と表面電荷、 ③　パルスの数　→　粒子の濃度

上のグラフは、220、330、410nmのポリスチレンパーティクルをそれぞれ個別に計測した事例です。 ExoidやDCSはTEMの計測結果との相関が非常に高いことがわかります。
　一方、光散乱法を採用したDLS、PTAでは実際とは異なるブロードなサイズ分布しか得ることができません。

　ナノポアを粒子が通過する時間は粒子の表面電荷に関わる一次情報になります。 粒子の通過時間は電流遮断時間、つまりナノパルスの幅を見ることで計測できます。

　ナノポアを粒子が通過する時間は粒子の表面電荷に関わる一次情報になります。粒子の通過時間は電流遮断時間、つまりナノパルスの幅を見ることで計測できます。

　一般的に使用されているζ電位測定のPALS法では個々のζ電位を測定することは出来ない為、問題となっていました。 TRPS法は、個々のゼータ電位を測定することで、問題を解決しました。

　上図は、ほぼ中性のPS粒子と、カルボキシル化した粒子、2つの粒子を混ぜた粒子の測定を行いました。
PALS法を使用した測定では、PS粒子では－15mV、カルボキシル化した粒子で－40mVと データが測定出来ていますが、両方の粒子を混ぜた粒子では、平均の－25mVと出てしまっています。
　　TRPS法ではPS粒子は－15mVに、カルボキシル化した粒子では－25mVから－40mVで粒子が検出されおり、PALS法と比べて相関が取れたデータが出ています。
　また、2つの粒子を混ぜた測定でも、－15mVと－25mV～－40mV周辺で個別で測定したデータと同じデータが出ています。
　複数の粒子が混在していても個別の粒径とζ電位が測定できるのはTRPS法を採用しているExoidのみで行える測定です。

　Exoidでは、自動圧力可変モジュール（APS）を使用し、粒子と溶液を同時にナノポアを通過させることにより、 再現性高くサンプル濃度を「個数／mL」で算出することができます。